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統合医療の実際(4)

【鍼治療】
近年注目されている代替医療の中に「鍼治療」があります。
鍼は本来中国医学の一つですが、最近ではアメリカで大きなブームを起こしています。

針治療は鍼の刺激によって体が備え持っている力を引き出す治療方法です。
自然治癒力を高め免疫機能を整える作用や、抗炎症作用、鎮痛効果を高める作用があり、西洋医学の補助的な療法としてさまざまな病気の治療に取り入れられています。

アメリカの食品医薬品局FDAは、当初鍼治療を国の医療として認めていませんでした。
それは科学的な解明がされていないことと、鍼が体の神経や血管を刺す危険性が理由でした。
また鍼による感染の問題も指摘されていました。

今日では鍼学会による働きかけによって問題は解決し、アメリカでは重要な代替医療の一つと考えられています。
またアメリカで麻薬中毒の治療に利用されたことから、鍼治療は世界中で行われるようになっています。

ヨーロッパではホメオパシー治療、ハーブ治療と並んで鍼治療は三大CAM(相補・代替治療)と言われています。

鍼治療は腹痛、便秘などの消化器系の症状から、精神疾患、目、耳、花、咽喉、呼吸系、婦人科系など幅広い病気に効果があります。

これまで日本の医療の中心だった西洋医学では、薬や手術によって病気の原因を除去する治療が行われていました。
しかし現実は西洋医学では解決できない問題が多くあります。
そこで西洋医学に代わる医療として代替医療が注目を浴び、西洋医療と代替医療を統合した統合医療の必要性が高まっています。

こうした時代の流れを受け、日本でも針治療は統合医療の中の重要な医療の一つとして定着することが期待されています。


【伝統医療】
近年医療の現場では統合医療の重要性が唱えられています。
統合医療は西洋医学と代替医療を統合した医療のことです。
代替医療は世界にも多くの種類がありますが、その中に伝統医療と言われる分野があります。

伝統医療にはさまざまな種類があり、代表的なものに「中国医学」、中国医学を日本独自に変化させた「漢方医学」、インドの医学「アーユルヴェーダ」、他にも「自然療法」、「温泉療法」などがあります。

このような伝統医学は人間が本来備え持っている自然治癒力を高めることを基本としています。
また、近代の西洋医療が病気に対する治療を行うのに対して、伝統医療は個人個人の症状にあわせた治療を行うことも大きな特徴です。

伝統医療は西洋医学に比べて歴史が古く、経験的な方法によって生み出された医療であり、ほとんどのものは科学的な解明がされていません。
漢方薬や鍼など最近になり少しずつ解明された医療もありますが、まだすべてが解明されていないのが実態です。

これまで先進国で中心に行われてきた西洋医学は、病気の原因を徹底的に解明し、投薬や手術などの科学的に実証された方法で治療を行います。
さらに統計学的に医学を分析し、治療効果を計ります。

しかし人間の病気には統計学では計り知れない例外があります。
伝統医療は個人を重視する医療であり、西洋医学ではできなかった医療を行います。

このような個人の医学が見直され、西洋医学では解決できない問題を伝統医療に求める人が増加し、今日、伝統医療を取り入れた統合医療に関心が高まっています。

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